つながる音楽劇「麦ふみクーツェ」~everything is symphony!!~

SOUND ON

この世におよそ打楽器でないものはない
その港町で“ねこ”と呼ばれる青年はヘンテコな楽団に出会った。
それから起こるちょっとした悲劇劇。彼にだけ見えるクーツェとは一体何者?
坪田譲治文学賞を受賞した、いしいしんじの傑作小説を映像×音楽×演劇で立体化。
さあ、観客のみなさんも一緒に演奏しよう!!

ものがたり

とある港町のアマチュア吹奏楽団が舞台。

  物語の主人公である少年“ねこ”(渡部豪太)は、おじいちゃん(尾藤イサオ)に楽団に引っ張り込まれ、「にゃあ」と鳴くことを命じられる。おじいちゃんはとてつもなく頑固者で辛辣だけど、あっという間に皆の心を掴み、バンドマスターとして楽団を劇的に成長させた。楽団を中心に町はひとつにまとまり、順風満帆な日々が続くかに見えたが、やがてさまざまな事件が降りかかる。

悲喜こもごもの運命に巻き込まれる“ねこ”の前に、ある時から彼にしか見えない存在“クーツェ”(熊谷和徳<映像出演>)が現われる。クーツェはいつも「とん、たたん、とん」と足踏みをしながら、“ねこ”に啓示めいた言葉を残して消えるのだった。

  仲間との悲しいお別れ、謎めいた女性“みどり色”(皆本麻帆)との出会い、指揮者になるため港町を離れての進学と、“ねこ”の人生は大きく展開していく。
そして指揮者として帰ってきた演奏会で起こった「奇跡」・・・。

  「人はみなばらばらだ。ばらばらだからこそつながっていること、それをたしかめたい、信じたいがために、楽器をみなで鳴らし続けるのだ!」